バンコク市内の上手な移動の仕方
バンコクに住むようになって色々用を足すために出かける際にどのような交通機関をつかって行けばよいのか?
今回はあなたが住むアパート/コンドミニアムからバンコク市内に買い物にでかける流れをシミュレーションの形で追ってみましょう。こうすることでより身近に感じていただければと思います。
モータサイ(バイクタクシー)あるいはシーロー/スバル
スクンビット通り近くのアパートやコンドミニアムであればあなたが昼間どこかに出かけようとしても建物の前にタイ語で「モータサイ(英語の「Motorcycleからの転訛」)」と呼ばれるバイクタクシーや「シーロー(四つのタイヤの意味)」や「スバル(昔はタイでポピュラーだったらしい)」と呼ばれる軽自動車のタクシーが待っているでしょう。
ソイ(大通りから入った脇道)の中から大通りに出るまでや、裏道を通ってフジスーパーマーケットに買い物に行くなどであればこれらの交通機関で物足ります。こういった用途であれば相場は決まっているので同じアパートの住人や管理人などにあらかじめ相場を聞いておくとよいでしょう。(例えば最近はソイトンロー(スクンビット・ソイ55)からソイ33/1のフジスーパーまで60B(約170円)くらい)
バイクタクシーに乗る際は女性であれば横すわりの形で乗ることになりますが、その場合は通り抜ける車や壁にぶつかるような事故の無い様気をつけましょう。またバイクタクシーの運転手らの中には日本人女性を「性」のターゲットとして狙っている向きもあるので甘い言葉には注意が必要です。
高架鉄道BTS(スカイトレイン)
あなたがこれからエンポリアム(バンコクでも最高級のデパート)、サイアムスクエアー(若向けのショッピングエリア)、ウィークエンドマーケット(毎週土日にオープンする有名雑貨市)に出かけるのであればシーローや徒歩などでBTSの駅に向かいましょう。BTSは高架の上を通っていますがれっきとした鉄道でモノレールではありません。その沿線は現在東はスクンビットのソイ77に近いオンヌッ駅から北はウィークエンドマーケットに隣接したモチッ駅まで。西はMBK(マーブンクロンセンター、有名雑貨コンプレックス)に繋がるサナームキラヘンチャーッ(国立競技場)駅、南西はシーロム通りを通過してチャオプラヤー川を渡り、英語でビッグサークルと呼ばれるウォンウェンヤイ駅にまで繋がっています。
その沿線の多くは日本人を含む外国人の行動範囲になっており、ブランド品を買いにデパートへ行くならばプロンポン駅のエンポリアムやサイアム駅に隣接したサイアムパラゴン(バンコク最大のショッピングコンプレックス)へ。タニヤ通りやパッポン通りに夜遊びに行くならシーロム線のサラデーン駅まで、長距離バスに乗ってパタヤなどに遊びに行くならエカマイ駅で降りて東バスターミナルへ、チャオプラヤー川の夜景を楽しむディナークルーズを楽しみたければシーロム線に乗ってサパーンクワーイ駅まで、交通渋滞を気にせず移動できます。
現在初乗りが15バーツで最高40バーツ。券売機でカード型のチケットを買うのですがこの券売機は硬貨しか使えないので足りなければ窓口で札から硬貨へ両替しなければいけないのは不便なところです。通勤・通学に使うのであれば30回乗りのパスを購入すれば約半額になります。(ただし有効期間が1ヶ月)
地下鉄MRT(バンコクメトロ)
BTSだけでは路線が少ないのでカバーが出来ない場所が多くあります。それをカバーするにはさらに地下鉄MRTに乗り継いで見ましょう。MRTは現在1路線しかないのですがバンコクを南から北に縦断するように走っています。BTSから地下鉄への乗り継ぎはBTSアソーク駅からMRTスクンビット駅、BTSサラデーン駅からMRTシーロム駅、BTSモチット駅からMRTチャトチャック駅の3箇所があります。
ラチャダピセークにある商業コンプレックス、エスプラナードへ行くならばスクンビット駅で乗り換えてタイカルチャーセンター駅まで、あなたが男性でラチャダーの夜を楽しみたいというのであればさらにその先のスティサーンやホワイクワーンまで行きましょう。まぶしいネオンの列があなたを待っています。
タイシルクの有名ブランド、ジム・トンプソンのバーゲンセールが行われるクイーンシリキットセンターへ向かうのであればスクンビット駅から1駅でクイーンシリキットセンター駅に着きます。ムエタイの試合を見るためにルンピニー・スタジアムへ行くのであればルンピニー駅の出口からすぐ傍です。国鉄にのって地方に行くのであれば地下鉄の終点駅ホアランポーンまで行きましょう。MRTの開通で随分便利になった場所はいくらもあります。
メータータクシー/トゥクトゥク
行き先が運良くBTSの近くにあるとは限りません。例えば観光客だけでなく最近はタイ地元の若者にもファッション街として人気のカオサン通りなどは電車とは縁もゆかりも無いエリア。こういう場所に行こうとするとタクシーの助けを借りなければならなくなります。タクシーにはメーター付きタクシー、メーター無しタクシー(今はほとんど見かけません)、トゥクトゥク(3輪タクシー)があります。
お勧めはメータータクシーです。理由はただひとつ「値段交渉が不要なため」。トゥクトゥクにはメーターは付いていないので運転手に行き先を述べた後必ず値段の確認・交渉が必要です。メータータクシーであれば行き先を告げれば価格は前に付けられたメーターで確認していけば良いのです。ただし運転手の中には地方から出てきたばかりでバンコクの地理に不案内な運転手がいたりしますので道中は外の風景を見ながら確認しましょう。
日本では高いイメージが定着しているタクシーですがタイでは初乗りが35バーツ(約100円)で以降400メートルごとに2バーツずつアップするので市内であればどこでも(余程の渋滞にでもあわない限り)200バーツ(約600円弱)未満で移動可能ですので日常の足として使うことも可能です。
バス(上級者向け)
バスは通常行き先表示はタイ語で書いてあり、どの番号がどこに行くかということが分からないと使えないバンコク生活上級者向けの乗り物でした。しかし最近は日本人でもガイドブックを見ながらバスに乗る人も見るようになりました。現在は「バンコク バス路線ガイド」のような日本語の案内もあるので昔よりは利用しやすくなったようです。利用できれば一番安い移動手段ですから経済的には助かります。しかし、大きな問題点はむしろ「時刻表がない」ことでしょう。市内の渋滞で「移動時間がどれくらいかかるかわからない」という以上に乗りたい番号のバスが「何時来るかわからない」のが大問題。そのようなことがあるので通常タクシーで1時間でいけるところであれば少なくとも倍の2時間はみないといけないということになります。中々コストと利便のトレードオフから抜けることは出来ません。
バスにはエアコン無しバスとエアコン付きのバスがあり、市内であればエアコン無しバスは定額で6.5バーツ、7バーツ、8バーツの3種類があります。エアコンバスの場合は乗る距離によって価格が変わりますが初乗りは8バーツくらいです。降りる場所良く分からない場合も車掌(料金の回収のために必ず乗っています)に行き先を告げておけば着いたところで教えてくれるので遠慮せずに話しかけてみましょう。
各交通機関の使いこなしに慣れれば慣れるほどあなたのバンコクライフの行動範囲が広くなります。タイ語の練習にもなりますので思い切って外に出て見ましょう。